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- 外科的矯正歯科治療
通常の矯正歯科治療単独(自費)では咬み合わせや顔貌の改善が困難と考えられる、骨格性下顎前突症例(受け口)、骨格性上顎前突症例(出っ歯)、開咬症例、著しい顔面左右非対称症例など、通常の矯正歯科治療に顎矯正手術を併用した治療を行うことがあります。【顎口腔機能診断施設】である当院は、健康保険で矯正歯科治療を受けることができます。
外科的矯正歯科治療対象の患者さんは、通常の精密検査に加え、顎関節のレントゲンと下顎運動測定器と筋電計にて機能検査も行います。
初診相談➡精密検査および機能検査(顎関節のレントゲン撮影・下顎運動測定器と筋電計による検査)➡診断➡総合病院の口腔外科へCT撮影を依頼し、顎矯正手術の可否のため紹介➡術前矯正開始(上下マルチブラケット装置やその他の装置を使って歯をならべていきます。レントゲンや歯型模型などの資料採取し、手術の時期を決めます。手術日は約2か月前には手術日決定。口腔外科と術式や顎骨の移動距離を綿密に相談。顎矯正手術予定日までに月に数回程度、当院と口腔外科へ来院。顎骨離断後の後戻りを防止するために、アーチワイヤーに顎間ゴム用のフックを装着する)➡顎矯正手術(通常、手術前日に入院してもらい、翌日に全身麻酔下で顎骨離断(手術時間は、下顎のみは2~3時間、上下顎は5~6時間、術後4か月程は、流動食やおかゆの摂取になります。)させる手術を行います。入院期間は10日~14日間程です。)➡術後矯正開始(退院後、当院で顎間ゴムのかけ方や咬み合わせなどの確認し、資料採取)➡動的治療終了(ブラケット装置の除去)➡資料採取➡説明➡保定➡約2~4年で資料採取という流れになります。
【治療例】初診時年齢:23歳3か月 / 性別:女性
治療の概要:下唇が突出した受け口の側貌でした。顔貌の改善のために外科的矯正を選択しました。下顎歯列が内側に位置していたために下顎はバイヘリックス装置にて側方拡大し、それに合わせて上顎は急速拡大装置にて側方拡大を行い、上下顎非抜歯にて顎矯正手術を行いました。ただし、4本の第三大臼歯(親知らず)は手術のために抜歯を行いました。
主訴:
前歯が出ているために口を閉じにくい
診断名:
上下顎矯正手術を併用の下顎歯列の舌側傾斜を認める骨格性Ⅲ級、ハイアングル
使用した主な装置:
マルチブラケット装置(審美)、急速拡大装置、顎間ゴム
抜歯/非抜歯および抜歯部位:
非抜歯(ただし、乳歯の抜歯はあり
治療の費用
256,360円(保険適応)*顎矯正手術にかかわる入院費や手術費等を除く
※保険適用の為非課税です。
※こちらの症例は2014年3月から2018年10月に行った矯正歯科治療です。
治療期間:2年5か月
治療回数:50回
リスクの副作用:歯の移動や抜歯による違和感や疼痛、口内炎、歯肉退縮、歯根吸収が生じることがある
【治療例】初診時年齢:23歳10か月 / 性別:女性
治療の概要:顎関節症状および頭痛を伴った骨格性の開咬症例。
下顎左側第三大臼歯を抜歯後、マルチブラケット装置を装着し術前矯正を開始し、口腔外科病院で上下顎矯正手術を行った後、当院にて術後矯正を行った。患者本人の希望により、オトガイ形成手術でオトガイを前方に出す手術も行った。
主訴:
開咬。噛み合わせが悪く頭痛がある。
診断名:
舌突出癖を伴った骨格性開咬の外科的矯正治療症例
使用した主な装置:
上下顎骨切術とオトガイ形成手術、マルチブラケット装置、顎間ゴム
抜歯/非抜歯および抜歯部位:
非抜歯
治療の費用
267,380円(保険適応)*顎矯正手術にかかわる入院費や手術費等を除く
※上記価格は税込価格です。消費税は10%で表示しております。
※こちらの症例は2019年2月から2023年月1に行った矯正治療です(現在も経過観察中)
治療期間:4年1か月
治療回数:40回
リスクの副作用:歯の移動や抜歯による違和感や疼痛、口内炎、歯肉退縮、歯根吸収が生じることがある